Each day is a little life: every waking and rising a little birth, every fresh morning a little youth, every going to rest and sleep a little death. - Arthur Schopenhauer

2012年11月21日水曜日

読書『やめないよ』三浦知良著


プレイヤーとしてのカズももちろん、監督やフロントサイド、そして何よりもサッカー少年として熱くサッカーを語った本。
カズのたゆまぬ徹底したトレーニングへの姿勢は広く知られている通りで、この本でもそれを裏付ける事柄が多く書いてありました。
上に書いたように、一選手を越えてサッカーと向き合っているんだなあと思う箇所も多数。

サッカー選手の年齢を考えるとき、ちょうど2倍にすれば会社員の人たちと同じくらいのイメージになる気がする。つまり、10代半ばの選手は、企業でいえば20代から30代で、いろいろな経験を積んで成長する時期。選手がピークを迎える20代は、サラリーマンなら40歳を過ぎて脂が乗る働き盛りという具合だ。

この既述を読んで、ぼくはダルビッシュ選手がけっこう前にツイッターでファンと言い合いをしていたことを思い出しました。
野球界を代弁してということだったのでしょう。
選手が契約の判を押すのを渋ってるに対し、ファンが「何千万、何億もらってて、お前は守銭奴か」といった主旨のことを言っていたのだと記憶してます。
野球選手に限らず、アスリートにとってセカンドキャリアは死活問題で、いかに現役時代にこだわるかは僕たちのような一般人には理解できない領域なんだということだと思います。
カズさんも本を通じて、システムであったり、お金の流通の仕方であったりを憂慮して、変革を模索すべきだと書いてありました。

そのほかには、もう単純にワクワクする話が散りばめられてます。
ブラジル時代、遠征はバスで20時間かかるのはザラだった。
行きはハリウッド映画を、帰りはポルノを。でも当時の僕には刺激が強すぎた。
などなど

あとはイチロー選手がカズさんを「キング」と呼ぶこと。謙遜してましたが。

今でもワールドカップ前の日本代表の発表のときに、ドキドキすると聞いて、なんだか胸が熱くなりました。
先日のフットサルで日の丸を背負った時も、おそらく誰よりも万感の気持ちを持っていたんじゃないでしょうか。



ぼくはこのゴール、テレビで生で見ていたんですが、人生で鳥肌立った瞬間ランキング10位には入りますね。笑
WBCのいちロー選手の逆転ヒット並みのスポーツの名シーン。

長谷部選手、長友選手、川島選手と著書を読んできましたが、もう比較とかそうゆうレベルじゃないですね。
経験の濃密さが違いすぎる。こんな経験できたら生まれてきた価値あると声を大にして言える。ゴリ押しの一冊です。


【以前、横浜FCの試合観戦したときのもの】
現代サッカーにおけるキングカズのシザース

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