Each day is a little life: every waking and rising a little birth, every fresh morning a little youth, every going to rest and sleep a little death. - Arthur Schopenhauer

2011年12月2日金曜日

すべての就活生のみなさまへ

ぼくらの「戦争」がはじまった
12/1。
堰を切ったように、ダムが決壊したみたいに、「2012就活」がはじまりました。
23:59から0:00になった瞬間、アクセスが集中して就活サイトのサーバーがダウンしました。
参考記事: 「リクナビ」サービス一時停止 新卒採用活動の解禁でアクセス集中原因か

ツイッターのTL上ではサイトの開設前からカウントダウンをするひとも多くいました。

その当時のTLの様子がわかるツイートをいくつか。




おそらくほぼすべての大学3年生にとって「就活」は初めての経験だと思います。
人生にはこういったことが何度かありますよね、受験のときもそうです。
ひとは初めてのことを前にすると、とても不安になります。
自分だけ立ち遅れたくない、ついていきたい、だから情報にすがろうとします。
時には振り回されたり、右往左往してしまうのです。

そんな学生の不安に漬け込む就活塾には個人的には懐疑的です。
あたかも新興宗教のように見えることすらあります。
「マイナビ」「リクナビ」など就活支援サイト、面接やESなどを指導する就活塾、その他ソーシャルリクルーティングサイトなど「就活」を取り巻く環境自体がビジネス構造化してきていると感じています。
おそらく就職氷河期が叫ばれ、学生間の不安感が増大するにつれ、市場規模もかなり肥大化しつつあるのではないでしょうか。

とかく、「就職」職に就くということは人生のすべてではありませんが、大きな部分を占めることは間違いないと思います。
一生同じ仕事を続けるとは限りませんが、「就活」がその後のキャリアパスに与える影響は軽んじることはできないということもまた事実だと思います。

それまではサークルに没頭していたり、学生生活のモラトリアムを謳歌していた学生も踵を返すように散髪を済まし、髪を黒くしてスーツを身に纏い、セミナーや説明会に集います。
その光景はまるでジョージ・オーウェルが『一九八四』で描いたビッグブラザーに支配された世界のように。



広告的観点からみる「リクナビ2013」

先日、マイナビの街頭広告が話題になっていました。


男の子も、女の子も黒いスーツを着込んで「考えている」ポーズをとっています。
この広告をみてどう感じるでしょうか。

この広告に関して@さんが面白いツイートをいくつかしていたので紹介。





そうなんですね、この広告を生理的に気持ち悪いと思わない「安直な就活生」に向けられた広告設計なんですね。
これは広告業界の人からしたら「なるほど」って感じなのではないでしょうか、ぼくも広告会社でインターンをして広告を少しかじっているのでそのように思いました。
良くも悪くも「バズ」を生む、バイラルにつながるようになってる。
「没個性になっちゃいけないんだ」と反面教師的に受け取る学生もいるだろうし、画一的に周りに従うことを半強制し、学生の個性を奪っている日本の就活制度批判の導入になることもある。とにかく「話題」になれば、広告としては成功というわけです。
その点は、さとなおさんもブログで書いていました。

いかに素通りされないかが広告の真価です。
街に横溢する広告群、電車内の中吊り広告、ネット広告。
人が一日に目にする広告は数多で実際に記憶に残るものはほんの少数でましてや「話題」になるものなんて1つあればいいくらい。
その意味でこの広告は幾千もの広告レースから頭ひとつ抜けだしたと言えるのではないでしょうか。


↑にその点が詳しく書かれています。
ガラパゴス諸島はガラパゴス諸島であるというアイデンティティをきちんと示してくれこそ、そこに適性のある生き物たちだけが残ってくれる。
マス広告が効かなくなった時代は全方位に向けた広告よりも、特定のアイデンティティ集団に向けた広告が威力を発揮するのだと。

以上が広告的観点からみた「マイナビ2013広告」の評価ですが、一般的には違った解釈がなされます。
これをご覧いただければ一般的認識の総意はだいたいつかめると思います。
こんな日本に誰がした? シューカツ生は「クローン人間」か


それはまるで「冷戦」のように

さて話が「広告」に逸れてしまいましたが、ぜひすべての就活生に読んでもらいたい先輩たちの言葉があります。
まずは日本の就活制度を病理と糾弾する急先鋒・茂木健一郎さんの連続ツイート「新卒一括採用に対して宣戦布告」と電通のコミュニケーションディレクターの岸勇希さんの連続ツイート「就活生へのメッセージ」です。

みなさんはどう感じたでしょうか。
ぼくは以前から茂木さんの主張にずっと賛成だったし、いまもそうです。
たぶんぼくや茂木さんのように今の就活制度の欠陥に気づいて、憤りを覚えている学生はたくさんいると思います。
だけど歴史的に、文化的にシステムとして巨大に立ちはだかる制度にぼくら学生は為すすべなく後退し、唾飲したあとルールに迎合してゲームに参加するのです。
ぼくの友人の@メッセージ性の強いツイートをしていてハッとしました。





その通りなんだと思います。
ホリエモンが前に言っていました。
「日本に生まれた時点でサイコロの6をひいたようなもん」
これは本当にその通りで、日本国籍を持っていればビザで世界の殆どの国に行ける。
中国のように情報統制されていないからありつける情報に限りはない、いくら失業率の高さが叫ばれているとはいっても韓国に比べればまだまだだし、アメリカだって例外じゃない。
学生のうちから起業する人だっている。
会社に入って修練して経験積んで、ネットワークや資本を形成してから起業する道もある。
大学の先輩でもあるサイバーエージェントの藤田社長も一度、社会に出た上で血のにじむような努力の末、営業力をあげて、社会人時代に培ったネットワークをフル活用してサイバーエージェントを一流の企業に成長させたのです。
詳しいことは『渋谷で働く社長の告白』に書いてあります。



以前、「きゃりーぱみゅぱみゅから見た「大学生の就活」」というブログを書きました。
ぼくの気持ちは今も未だ、このエントリーに書いたままですが、1つ気付いたことがあります。
「日本の就活制度なんてクソ食らえだ」と批判して罵倒することは簡単ですが、
就活を嘲笑する人も、就活に躍起になる人も「盲目」になってはいけないということだと思います。
思考停止に陥らず、常に自分の可能性を最大化できる道を模索し、機会を貪欲に探し求めること。
それを「就活」に見出したのなら何にも迷うことなく進むのが正解なのではないでしょうか。

まだまだ迷っている人も多くいることと思います。
それでもこのブログで紹介した人の言葉の中に一つでもヒントとなるようなコトバがあったのであれば幸いです。
寒くなって来ましたが、頑張りましょう。
就職する人も、進学する人も、夢に突き進む人も。
大学生ブログ選手権

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